内臓の病が原因の腰痛
腰痛が生じる原因のひとつに、内臓の病が原因になる腰痛があります。
内臓の病が、どうして腰痛になるのだろうか?それらの原因と、腰痛が発症する内臓の病について、明確にご説明いたします。
重みのある荷物を持ったり、腰を捻ったのちに腰痛が発生したなら腰痛になった原因が分かり易いものなのですが、これといって思い起こされるふしがないのに腰が痛いならば、筋肉疲労やプレッシャー等々、多くの原因が想定されます。
そちらのひとつに、内臓の病も存在します。
内臓の病が、どうして腰痛に発症するのでしょうか?
そちらの原因につきましてご説明いたします。
内臓の病と腰痛の因果関係
お腹の中では、胃や肝臓、大腸等の内臓が入っている腹腔があって、これらは、腹膜でおおわれています。
腹膜の後方の後腹膜には十二指腸や膵臓、腎臓等があります。
子宮は、50%は腹膜の中、残りの50%は外(後腹膜)にあります。 後腹膜は、言ってみればお腹の外と言えます。
背中の近くあることから、ここにある内臓に異常が見られると、痛みが響く等、腰にも症状が発症しやすくなります。
内臓の病によって腰痛が発生することがあるのは、それが原因です。
更に、病が原因で内臓の肥大になり腹部や腰が圧迫されたり、病巣が腰の近くに広がっていたりすることにより、腰の痛みを伴うケースがあります。
内臓の病が原因の腰痛は、腰痛全体的な1%程度しか満たないのですが、内臓の病においては「がん」等命に関わるものも存在するため、腰痛が発症する原因が分からない時は医療機関で受診し、早い段階で早期治療に結びつけることが重要です。
次のような内容の腰痛の際は内臓の病を疑ってみましょう
内臓の病全面的に合致するわけではないですが、次にあげるような腰痛の症状が生じたら、内臓の病を疑ってみたらいいと思います。
・いかなる姿勢においても楽にならない等、動かないで寝ていても痛む。
・症状が少しずつ酷くなっている。
・お腹が空いている時に痛み、食事中はやわらぐ等、食事に関係して痛みに変化がある。
・排尿の際に痛んだり、血尿が出る。
・生理の時に痛みが増す。
腰痛が起こる主要な内臓疾患と痛みの特徴
後腹膜の臓器である、十二指腸や膵臓、腎臓に異常が発生すると、腰に痛みが発症しやすくなります。
更には、内臓の病による痛みの際は、胸や腰椎の部分に痛みがある割合が高いため、腰と同じ程度に背中が痛いと感じる割合も高いとされます。
では、腰痛が発症するメインの内臓疾患と、痛みの特徴をご紹介致します。
尿路結石
じっとしていても所定の時間をおいて強い痛みが起きたり、痛みがなくなったりします。
片方の腰周辺が痛みます。
激痛の為体の動きが取れないケースもたびたびあります。
子宮内膜症、子宮がん
下腹全体から腰までに、重い痛さがあります。
十二指腸潰瘍
お腹が空いている時に差し込むというふうな痛さが生じます。
とくに、みぞおちや右下部の背中が痛みを伴うことがよくあります。
肝炎
体がだるくなったりとか、重い痛さを感じられます。
右脇腹から背中にかけて痛みを伴うことがほとんどです。
腎盂腎炎
発熱(高熱)と共に膀胱炎という様な症状を発症させます。
背中右下部や左下部が痛みます。
膵炎、膵臓がん
急性膵炎は、脂肪過多の食事の後や飲酒後に発症しやすいとされます。また、胆石が原因で発生することも考えられます。
耐えがたい痛みで、みぞおちや右下部の背中が痛みます。
それらの他にも、胃腸の不調や便秘の影響でも腰痛が発生するケースがあります。
胃腸が弱くなると、その周辺の筋肉も衰退して硬くなるため、血流の悪化によって腰痛が発生すると考えられます。
また、便秘によって大腸が圧迫されれば、腰まで圧迫されて痛みに見舞われるとされています。
内臓系の病が原因の腰痛の際は、痛みを放っておくと命に関わるケースがあります。
ちょっとでも違和感を感じ取ったら、早いうちにお医者さんの診察を受けた方が良いでしょう。